Vision ~患者が求める歯科治療とは~
本当に求められているものとは
本当に求められているものとは
患者様の多くが審美修復治療の重要性を考えていない方ばかりではありません。私達の考えているよりも的確に見て考えてる人もいます。何かこのような抽象的な言い方をすると治療そのものが科学的ではないのかと思われがちですが、救急救命処置の際に患者さんの状態を知るのに「見て、聞いて、感じて」から入ります。そして呼吸は脈はと・・・科学的根拠に基づいた診断へと移行していきます。
つまりこのように私たちは実際には初めに五感をフルに使って診断しますので、お口の中の写真を撮影したり、お顔を眺めたり、笑わせたり(笑顔と歯の関係を見る)することから始まり、いよいよ口腔内診査へと移行していきます。審美修復治療の本質は機能(快適に噛めて)、構造(一本ずつ壊れない構造)、生物学的(歯肉との調和、歯周病のない環境づくり)が完成された頂点にあるものなので、特に先に述べた審美歯科発祥国であるアメリカでは審美歯科は歯科の最高峰の分野という認識があります。ですから美しい歯=噛める、長持ちする歯であると言っても過言ではないということです。
患者様のニーズが噛めることであるとして、そこに審美修復治療?というと全くかけ離れた提案のように感じられることもあるでしょうが、決して離れたものではなくむしろ=であることをご理解いただきたいと思います。まさしく何度も繰り返しますが、患者様が望んでることはまずは食べれること、きちっと発音できることなのですが、それが全てパーフェクトということは結果的に審美的に美しいお口を作ってることなのです。
将来的ビジョンについて
先日驚きの話を聞きました。アメリカのある企業で新規事業の責任者をしてるマイケルさんが、商談にきた3人の話をしてくれました。この3人とは日本人、韓国人、中国人のいずれも名のある企業の担当者だそうです。どうゆう偶然なのか同じような内容のプレゼンがあり要は売り込みではあったのですが、大変魅力的な商材ということで、いずれかと組んでこの新しいプロジェクトが誕生することになりました。
しかし問題はこの3者のうち誰と組んで仕事をするかと考えたそうです。通常ですと何か優劣がありそれほど迷わうことはなかったということですが、今回に限っては同じような内容、価格、また担当者の性格も問題なく、誰と仕事をしても同じように思えて久しぶりに悩んだということです。そこで再度3人を呼びもう一度顔を見て話をしようということになり、その結果韓国人が選ばれました。
では日本人と中国人は何が悪かったのか・・・これが最大の疑問というところでしょうが、マイケルさんは3人の歯を見て決めたということでした。これはどういうこと?? 実は韓国は整形美人の国と言われるように顔を大切にする国民で、同様に顔の1部である歯も大変綺麗にしてる国なのです。例にもれずこの韓国の営業マンは歯の手入れをきちっとしており、ホワイトニングもして磨きをかけていたそうです。一方アメリカはこの方面では先駆的に審美歯科が発展したこともあり、企業の営業マンは入社のときに歯の検診があるくらいに身だしなみの一つとして捉えており考え方が近似してたと言えます。つまり歯が1本抜けていた中国人、歯並びが非常に悪かった日本人は営業内容以前の問題として営業に対する姿勢、エチケットを酷評価されたということです。これは大事件だと思います。すでに世界のグローバル化が進み日本人も働くステージが日本だけでなく世界へと移りつつあります。そうなりますと歯も多少見栄えが悪かったりしてもいいや~という時代ではなく世界に通用する歯並びと好印象を与える白い歯が大きな営業ツールになるということになります。
このことは世界の現状をよーく捉えれていかなければならないことですし、日本人が早く気付かなければならないことなんです。少なくてもアジアでは1番を自負する日本もその構図が大きく変ろうとしてます。今回は韓国でしたが、中国も大きく変化しようとしてますし、私が定期的に訪れてるシンガポールでもすでに日本は負けてると思わずにはいられません。